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ウミガメ上陸日本一。屋久島のウミガメ観察ガイドが教える、ウミガメにやさしい観察方法とルール

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福岡空港からわずか1時間で直行できる屋久島は、日本で初めて世界自然遺産に登録された自然の宝庫。島の自然のふれあい方を、屋久島町の公認ガイドでもある地元ライターが紹介します。

屋久島へのアクセス情報はこちらをクリック >>

(取材・文 屋久島ライター 菊池淑廣)

ウミガメ上陸日本一の屋久島で楽しむ、やさしいウミガメ観察

屋久島は、日本最大のウミガメ産卵地であることをご存知でしょうか?
 
世界には8種類のウミガメが生息しているといわれていますが、日本で見られるのは、アカウミガメ、アオウミガメ、タイマイの3種。屋久島に上陸するのは、ほとんどがアカウミガメで、全体のわずか数パーセントの比率でアオウミガメが上陸します。
 
このアカウミガメに関しては、日本はもとより北太平洋で最大の産卵地が屋久島。なかでも「永田浜(前浜、いなか浜、四ツ瀬浜の総称)」は、アカウミガメの重要な産卵地として、2005年にラムサール条約湿地に登録されました。

屋久島のウミガメの観察シーズンは、初夏~夏

屋久島におけるウミガメの産卵シーズンは、4月下旬~8月上旬、子ガメがふ化するのは、7月上旬~9月下旬ですが、特に夏休みにはウミガメの産卵や子ガメの観察をしようと、毎年多くの観光客が訪れます。
 
「ウミガメはどこで見られるの?」
「真っ暗な浜辺でどうやって観察するの?」

 
といった疑問をお持ちの方が多いので、今回は、屋久島におけるウミガメ観察の方法とルールについて紹介したいと思います。

屋久島のウミガメ観察ポイントは永田浜と栗生浜

ウミガメは、屋久島内各地の砂浜に上陸しますが、最も上陸頭数が多いのは、屋久島北西部にある永田浜。それに次ぐのが南西部の栗生(くりお)浜で、屋久島でウミガメの観察ができるのは、主にこの2カ所です。

実はこの2カ所、西側の西部林道経由なら約30キロの距離ですが、西部林道は夜間(17時~翌7時)通行止めとなるため、反対回りだと約70kmの距離になります。

どちらの浜で観察すべきか、宿泊拠点との位置関係を考慮しないと、長距離ドライブを強いられたり、タクシー代が高額になったりと、大変なことになりかねません。

あくまで移動の時間効率だけを考えるなら、宿泊エリアが宮之浦なら永田浜、尾之間なら栗生浜、小瀬田付近から安房付近であれば、どちらでもいいかもしれません。

気軽にウミガメを観察するなら永田浜の観察会へ

ラムサール条約湿地に登録される永田浜では現在、5月1日~8月31日の夜間(19時半~翌朝5時)については「むやみに浜には立ち入らないように」とお願いしています。

ですので、永田浜でウミガメを観察するなら「屋久島うみがめ館」や「永田ウミガメ連絡協議会」が開催している観察会に参加しましょう。
 

観察会では、事前にウミガメの生態や観察時の注意事項などのレクチャーがありますので、予備知識がなくても余計な心配をせずにウミガメ観察が可能です。いずれも事前予約が必要で、現地集合となりますので、レンタカーかタクシーでアクセスしてください。

永田浜でのウミガメ観察やアクセス情報は、下記のホームページをご参考ください。
 

◆NPO法人屋久島うみがめ館
http://www.umigame-kan.org/

◆永田ウミガメ連絡協議会
http://nagata-umigame.com/

個人観察もできる栗生浜。でも、おすすめはガイドツアー

屋久島南西部にある栗生浜では現在、永田浜のような観察会を行なっていません。

栗生浜でウミガメを観察するには、ガイドツアーに参加するほか、個人での観察も可能です。

ウミガメ監視期間(2019年度は9月6日まで)の21時~23時までは、ウミガメ保護監視業務員が常駐しているので、個人で訪れても観察方法や注意事項などを案内してくれます。

ただし、ウミガメ保護監視業務員が不在の期間・時間帯は、個人での観察はおすすめできません。
産卵期のウミガメは光を嫌います。ウミガメの生態について知識がないと、ライトを点けながらウミガメを探し回ったり、フラッシュ撮影をしたり、ふ化した子ガメを踏みつけてしまったりするなど、ウミガメに悪影響を及ぼすことになるばかりか、ウミガメが警戒して上陸をやめたり、上陸中のウミガメが海に戻ってしまったりするからです。
 
永田浜でも栗生浜でも、むやみに砂浜に立ち入らないことが基本ルール。暗闇の中でライトを点けずにウミガメの上陸を確認することは、至難の業なので、個人での観察をお考えの方は、ウミガメ保護監視業務員がいる期間・時間内に現地へ行かれるとよいでしょう。

ちなみにライトを使用できるのは、産卵の観察時のみ。ウミガメ保護監視業務員やウミガメ保護サポーター(屋久島町から許可されたガイド)が最小限の明かりを点灯して観察を行います。
 

ウミガメ観察の心得をチェック。屋久島町が定めたウミガメ保護・観察ルール

屋久島町では、ウミガメの保護・観察のルールを定めています。ウミガメにやさしい観察ができるよう、事前のチェックをお願いします。

<栗生浜でのウミガメ保護・観察ルール(屋久島町資料より抜粋)>

  • 観察時間は23時まで。
  • 栗生浜周辺では、車のライトをロービームに。砂浜に光が届かない配慮を。
  • むやみに砂浜に立ち入らない。ウミガメ保護監視業務員やウミガメ保護サポーターの指示に従って。
  • 砂浜では、むやみに歩き回ったり、光を点けたり(スマホも注意)、騒いだりしない。
  • ビデオ撮影や写真撮影は行なわない。
  • ウミガメに触らない。

※詳細は以下のチラシを参照ください

鹿児島県には「ウミガメ保護条例」があり、許可なくウミガメを捕獲したり、卵を採取したりすると、6月以下の懲役または30万円以下の罰金を科せられることがあります。

私もウミガメ保護サポーターとして活動しており、鹿児島県の定める「ウミガメ保護監視実施要領」に基づいて監視と観察を行なっています。

個人で行くのは心配という方や、ただ観るだけではなくウミガメについてもっと知りたい・学びたいという方は、ウミガメ保護サポーターが行なうガイドツアーに参加するのが安心です。
 
夏休みに屋久島旅行を計画されている方は、ぜひ夜の屋久島でやさしいウミガメ観察を体験してみてください。
 

<ウミガメ保護サポーター所属のガイド業者>

◆屋久島メッセンジャー
http://www.yakushima-messenger.com/

◆グリーンメッセンジャー屋久島
https://greenmessenger-yakushima.com/

◆屋久島 旅工房
http://yakushimatabi.com/

◆熊さんの屋久島エコ・エコツアー
http://www.yakushima-marche.com/cust-spot/23897/